■インストラクターではなくコーチとして
私はスキーを通して、あなたの限界にお付き合いしたいと考えています。 そこに、年齢や他人は関係ありません。
すべての人を、”プレイヤー”として”一人の選手”として接し、専属のコーチのようにお付き合いする考えです。
プレイヤーはコーチとの二人三脚によって、今までにないパフォーマンスを見つけ、熟成させていきます。
■年齢や現状技術について
●若者や子供
若い世代は、競技に足を踏み入れていく傾向があります。
子供は徒競走・鬼ごっこ・じゃんけんなど好きであり、根本的に、競争が好きなのです。 子供は、競争の勝ち負けと共に向上していける生き物です。
スキー(モーグル)に限らず、現代のスポーツの多くが競技化されています。
そのスポーツがオリンピック競技であるならば、子供や若者がオリンピックを夢見るのは自然なことであり、また子供たちはその可能性を秘めています。 現代の競技スポーツは低年齢化が進んでいます。
それは、世界中の現役選手もコーチも、未来の最高の選手を作るには必要なことだと認識しています。
3歳の頃からボールを持ったり・・・なんていう現役選手の体験談を聞いたことがあると思います。 そのスポーツへの着手が1年でも1ヶ月でも早い方ことは、後々のアドバンテージとなるはずです。 成長期が来る前に、どこまで技術を身に着けるかが要なのです。
また、若者や子供は大人と比べて上達が目覚しいものです。
見たものをマネをするという動体視力が新鮮に存在し、理屈抜きで物理学など必要とせず、感覚を最大の武器に向上していきます。
子供は、嘘であっても褒められることによって喜びを感じ、やる気を身に着けていきます。
若者・子供は、技術の高いチャレンジなどに恐怖を感じることが少ないのです。 現代のトップ選手に憧れ、いつかできると思い込むことができます。
トップ選手の最高技術を”あたりまえ”と判断するのです。 決定的に、子供は大人と違って守るものがありません。
●大人や熟年層
ライバルは、他人ではなく自分です。 例えば競技に出場したとして・・・ 上達もしていないのに他人に勝っても嬉しいですか?
今までにできなかったことをできるようにして、変身した自分を見て欲しいのでは? 内容が変われば、結果は後からついてくるもです。 今までの自分を変え、今までの自分に勝ちましょう。 それは昨年の自分、先週の自分、さっきまでの自分に勝つことです。 過去の自分に勝ち続けることこそが、私が考える上達です。 この上達こそが、スキーの楽しさであると体感するでしょう。
大人として、子供たちへの張り合う壁になりながら、アドバイスをする応援者になりましょう。 子供たちに簡単に負けてはいけません。が、子供たちの成長に快く負けてください。 子供たちは、感覚重視で上達していきます。大人と上達の仕方が違うのです。 子供たちに欠落しているのは、物理学や知識・マナーです。 大人として知識の優位に立ち、子供たちの応援をしながら、成長に加担することが望ましいです。
いつか、あなたが触れ合ったり関わった子供たちが、世界の舞台に出て活躍するかも知れません。
スポーツをする上で、大人の体力は下がる一方です。 日々のトレーニングしても、体力は現状維持が精一杯かもしれません。 そして多くの大人には「もっと早くやり始めていれば・・・」という思いがあります。 しかし、大人の技術向上は十分に可能です。
そして、「この歳になってもまだ上達出来る!」という、年齢に打ち勝っていく自分をお楽しみください。 体力勝負で若者には勝てませんが、知識や経験は大人にアドバンテージがあります。
時間はかかるかもしれませんが、知識と経験をより一層磨いて、過去の自分に勝っていく上達をしていきましょう。 これからが、あなたのスキー絶頂期です。
■あなたの”目標と悩み”は何ですか?
それぞれに目標と悩みがあるはずです。 この目標と悩みを無くして、レッスンに来るのことはありえません。
この2つをお聞きした上で、レッスンの受講順をアドバイスしたり、レッスンの中であなたの必要な内容を伝えていきます。 つまり、こちらがあなたを知るところが始まりです。 目標と悩みのない方は・・・自分自身でスキーを楽しんでください。
●あなたの目標は?
それぞれに目標は違うものです。 ・ズバリ!オリンピックに出たい!! ・草大会に出てみたい。 ・まずは、コースを通してみたい。 ・どこを滑るのがいいか知りたい。 ・あの技がしたい、この技がしたい ・・・など。 短期的・長期的目標お聞きします。
●あなたの悩みは?
この悩みも、人それぞれの悩みがあります。 ・大会などで、成績が出ない。 ・技ができない。 ・雪上での技術の伸び悩み。 ・コントロールができない。
・そもそも、何を順番に練習をしていいかがわからない。 ・・・など。
主に、雪上での悩みとなるかもしれませんが、現状での悩みをお聞きします。
■過去の自分より上達すること。
過去の自分と勝負して勝ち続けることが、上達です。 そんな上達を続ける喜びを伝えたいと思っています。 上達の伸び悩みを改善し、上達の加速を進めていきます。 上達しない時間が続くと・・・辛くなっていきます。
■上達に必要な3つ
上達には、”いいイメージ・いい見本・いいコーチ”の3つ必要です。 いいイメージ(意識)によって、今までにないスキー技術の発想をすること。 いい見本によって、タイミングを知り、結果を見ること。 いいコーチによって、誤差の修正や理解不足を補います。 そして、自己練習は4番目であるとご理解ください。 この3つは、選手とて例外ではありません。 学生の頃・・・ 好きな先生の授業によって成績が上がる傾向を感じた方は多いと思います。
褒められて嬉しくなったことではなく、理解の伝え方がいい先生のことです。
自己学習能力を身に着けさせてくれてもらったときこそが、学習の楽しさを知ったときではなかったでしょうか?
■練習は4つ目
練習とは、技術を理解し熟成させていくための「繰り返し」です。
間違った技術を繰り返したらどうなるでしょう? 「下手が上手く」なります。 それは、悪いクセがつくことを意味しています。
勉強において・・・授業を理解しないで問題集を解こうとするとどうなりますか? いい点数を取るのは困難でしょう。
また、間違った公式や間違った情報によって、その後の混乱を招いていくことでしょう。
スキー操作も勉強と同じです。
思い込みや勘違いからの悪い癖がつかないようにするためにも、ヤミクモな練習をするのではなく、レッスンの中でスキーを理解し、理にかなった練習をしていきましょう。
そもそも、上手くいかない状態が続いている練習は辛いものです。
解決してしまえば、自己練習を自信もって行えるし、スキーをコントロールして楽しむことが出来るはずです。 迷い悩んでいる時間は、もったいないといえます。
■ジャッジとコーチの2面性
私は、このスポーツのコーチでありながら、ジャッジもしています。 この役割は大きな違いがあります。
レッスンでは、コーチの自分がお付き合いしますが、ジャッジの自分は出てきません。
●ジャッジとしての役目
私はこのスポーツのジャッジをしています。 レッスン中、私はあなたの滑りをジャッジしません。 ジャッジをして評価したり点数を告げても上達しないからです。 これは、”出来たかどうか?”さえジャッジしないということです。 しかし、レベルの高い競技者はこの限りではありません。 このスポーツはジャッジスポーツの競技です。 本人がいくら出来たと主張しても、ジャッジその主張が見えなければ評価されないのです。 主張が評価されるために、競技者に限り、レッスン中に評価をすることがあります。
基本的に私があなたを評価がする時・・・ それは、このスポーツの競技会や大会において、ジャッジをするときです。 また、ジャッジの私はその数字に自信と責任を持つ次第です。 私はジャッジをするとき、あなたの過去の滑りを完全に無視します。
レッスンを受けた人もそうでない人も、それが有名な選手であっても、サービスポイントや加点は一切ありません。 その場の滑りのみを評価します。 あなたのスタートからゴールのいいも悪いも、数字にて評価させていただきます。 そして非情ではありますが、その評価は他人と比較され、順位がつけられます。 このスポーツは、ひとりの優勝者を生み出す競技なのです。
●コーチの役目
プレイヤーが上達しないのは、コーチに責任があると考えています。
レッスン中においては、”出来ない”とひとり悩むのではなく、その悩みをどんどん打ち明けてください。
プレイヤーの現状に歩み寄り、プレイヤーの上達の階段を一緒に探していくことが、コーチである私の役目と考えています。 なお、私はレッスンにおいて、社交辞令のお褒めの言葉をかけることはありません。 評価もしません。それが上達に必要ないからです。 あなたの上達を褒めたり評価をするのは、きっとあなたの身の回りの方々でしょう。 しかしその前に、自分自身で上達を感じ取ることができるでしょう。
私は残念ながら、世界最高のコーチではありません。 また、”合う合わない”という相性というものがあります。 私があなたに合うかどうかをお試しになり、あなたが決めてください。 コーチとしての私をお試しください。
■レッスンの方向性
目標と悩みを聞いた後、お勧めのレッスン内容を行っていきます。 時に、あなたの間違った固定概念を崩す必要があります。
固定概念が正解であり、それが常識であるのなら、あなたは悩みなどなく、楽しく滑ることが出来ているはずです。
レッスンでは、ディスカッションをしながら、スキーの物理学や理論を伝える場面があります。 決して、気合や度胸で滑るものではありません。 雪質の把握や、斜度・重力から出るスピード、道具の構造と、その道具を扱う人間。 このスポーツには、理論的な裏づけが存在します。 が、この物理学や理論を知ったところで、上手く滑れるわけではありません。 最も重要な部分は、物理学や理論を”意識・イメージ”へ変換。 コントロール重視で、意識改革を起こすことです。
■あなたが感じる感覚
今まで・・・「今日は調子がいい」と感じたことはないですか? それは、調子がいいのです。誰が何と言おうとも、調子がいいのです。
逆に、「今のよかったね」と他人に言われても、よくないと感じたと時、それはよくないのです。 あなたの感覚が、世界でもっと優先するべき部分です。 私があなたを見る評価や、私自身の滑る感覚は重要ではありません。
レッスンの際に必要であり重要なのが、あなたの”感じ方”です。 あなたが感じた感覚を言葉にして伝えてください。 必ずあなたは”何か”を感じるはずです。 そして、あなたの感じたものが真実です。
レッスンの後半には、物理学と体の運動が重なる場面があるでしょう。
今までの多くの人々が”出来た”と感じることであり、その瞬間こそが上達を体感するのひとつです。
そしてレッスン後・・・その”出来た”という感覚が自分自身で再現できたとき、 その感覚こそが「真実の上達」です。 自信を持って練習に臨むことが出来るでしょう。
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